独立行政法人国立病院機構 刀根山病院

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院内めぐり "Tone"

スタッフブログ

ある夏の日 - リハビリテーション科

刀根山病院は、実は、豊かな「森」をもった施設です。
病院前を走る国道や病院の門からは想像つかないくらい自然の中にある病院なのです。

小高い丘の斜面にそって各病棟が建っています。奥に行けばいくほど、傾斜があり、建物もその斜面に沿って高くなっていきます。
傾斜を登っていき、一番奥の裏に、その「森」は存在します。
夏になると、カブトムシやクワガタムシが採集できるとのうわさを聞き、さっそく昆虫採集に出かけました・・・

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【第一日目】

7月24日 水曜日 午後7時30分
ようやく日が暮れ、あたりは薄暗くなっています。その「森」はここ何年、いや何十年もの間、人の手が入っておらず、まったく自然のままで我々を迎えてくれました。

さっそく、カブトムシが好んで蜜を吸うという"くぬぎ"の木を見つけました。
急な斜面をゆっくりと登り、くぬぎの木の根元に到着し、木の皮がはがれているところを発見!しかし蜜は出ておらず、当然、虫たちのかけらも見えない。ここで完全に日が暮れて真っ暗になった。
しまった!手元が見えない。
今日は、これくらいで引き返そう・・・

【第二日目】

8月6日 水曜日 午後8時
あたりはもうすでに真っ暗、懐中電灯を頼りに、前回見つけた"くぬぎ"の木の周り
を再調査! う~ん やはり蜜はでず、したがって昆虫たちもいない・・・

しまった! 懐中電灯の明かりで 大量の「蚊」の集中砲火を浴びてしまった!
今日は、これくらいで引き返そう・・・

【第三日目】

8月20日 火曜日 午後7時30分
今回は、「防蚊」対策ばっちりでスタンバイ。長袖のトレーナーとジャージを用意した。
マスクとメガネも用意した。ただしめちゃくちゃ暑い!
別の"くぬぎ"の木を目指して捜査再開・・・
"くぬぎ"の木は見つかるものの蜜は出ていない。

しまった!カブトムシやクワガタムシは夜行性だ・・・ 
もっと夜遅く、または夜明け前に行かなければ・・・
今日は、これくらいで引き返そう・・・.

【第四日目】 某日 某時刻

仕事を終え、駐車場に向かう途中、外灯の明かりに近づいてみると、何と小さなメスの"カブトムシ"がいるではないか! 悪戦苦闘した日々が嘘のようだ。
このカブトムシは、あの「森」生まれなのか? 神様が憐れんで私に会わせてくれたのだろうか・・・
小さなメスのカブトムシを、用意しておいた虫かごに入れて、帰路についた。
今日は、これくらいにしておこう・・・

カブトムシ

【最終日】 翌日 夜

昨日捕まえたカブトムシを虫かごに入れて、もう一度あの「森」へ向かった。
このカブトムシはここから来たのだろうか。周りを見ても、仲間がいるところは、そう簡単には見つからない。
私はいったい何をしているのだろう、自然に弄ばれているのだろうか・・・
もう昆虫採集はやめよう。このカブトムシをこの「森」に返そう。
虫かごの扉を開けた・・・.

その"カブトムシ"は、ちょっとためらいながら、静かで、涼しくて、安心がいっぱいの森へ帰っていきました。

今回の昆虫採集である事を学んだ。
夏になると、この「森」で、虫たちが毎年、生まれてくる。これは何十年もこの土地で、繰り返されたことであろう。自然の大きな流れは、誰にも止められない。

秋になり夏の虫たちは消えて行った。
この「森」で、来年の夏、また新しい昆虫たちの生命がいぶく事を願っている。

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stuff talk

院長 talk

2013年9月

当院は、あと4年ほどで100歳の誕生日を迎えます。
大阪市立の療養所として発足して以来、日本医療団を経て厚生労働省の国立療養所から独立行政法人国立病院機構の病院となって、変わらず高度な専門医療を提供しています。
おそらくこの"森"は、当院が出来る前から命の循環をおこなっており、今も私たちに大きな安らぎを分けてくれると同時に繰りかえすこと、積み上げること、探求することの大切さを教えてくれています。

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